マイクロボツリヌストキシン
ボツリヌストキシンを浅い皮内に注入することで、表情筋の活動によるちりめん状の細かいシワの改善効果、皮脂や汗の抑制によりニキビをできにくくする効果、酒さが原因となるときの赤みへの効果、多汗への効果、毛穴の縮小効果が期待できる注入方法となります。マイクロボトックスともいわれます。
筋肉の動きによる強めの表情ジワへは表情筋へのボツリヌストキシン注射の方が効果的ではありますが、表情筋は皮膚に付着している筋肉も多いため自然な表情は残しつつも表情筋へのマイルドな効果が期待できます。
ちりめん状のシワは皮膚のコラーゲンやエラスチンの減少により弾力性が低下している状態のため、ECM製剤などのスキンブースターといわれる注入治療やフラクションナルレーザーなどの施術を併用するとより効果が期待できます。
前額部
額広範囲への注入によりちりめんジワを抑える効果が期待できます。また、過去に額のボツリヌストキシンで瞼の重たさを自覚した場合や眼瞼下垂がある場合に適応になります(前頭筋の動きは残るためシワは残りますが、出にくくする効果が期待できます)。
皮内注射であっても前頭筋への拡散はある程度は生じてしまうため、瞼の重たさを自覚してしまう場合があります。
中顔面部
眼瞼周囲の扇状に出現する浅いちりめん状のシワや笑った際の頬の縦ジワを自然な表情を残しつつ表情ジワを抑えたい場合に適応となります。チーク付近への注入では毛穴だけでなく上唇鼻翼挙筋、上唇挙筋、小頬骨筋、大頬骨筋へわずかに作用することで自然な表情を残しながら笑った際のほうれい線を薄くする効果が期待できます。鼻部周囲に出現する細かい小じわへの注入を行う場合もあります。
眼瞼周囲やチーク付近では上唇鼻翼挙筋、上唇挙筋、小頬骨筋、大頬骨筋へ強く作用してしまうと笑いにくさや笑った際の左右差が出現してしまうことがあります。下眼瞼への注入では目袋の悪化や涙袋の消失する可能性があります。
下顔面部~首
広頚筋ボツリヌストキシンを参照してください。