八王子駅南口徒歩二分の皮膚科、泌尿器科、内科クリニック

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手湿疹(手荒れ)

手湿疹(手荒れ)

手湿疹は、手の皮膚に生じる炎症性の皮膚の病気全般のことをいい、一般的には「手荒れ」とも呼ばれます。主に手のひらや指、手の甲などに、乾燥、赤み、かゆみ、ひび割れ、水疱などの症状が現れます。手湿疹はさまざまな原因によって引き起こされます。

原因

手湿疹の原因は様々なものがあります。

刺激性接触皮膚炎

洗剤、石鹸、アルコールなどの化学物質による刺激が原因で発症します。化学物質や摩擦などの外からの刺激により、皮脂の減少や皮膚のバリア機能が壊され、炎症を起こします。頻繁な手洗いや水仕事が多い方に多く見られます。

アレルギー性接触皮膚炎

特定の物質(アレルゲン)に対するアレルギー反応によって発症します。金属、ゴム、香料などが原因となることがあります。

アトピー性皮膚炎や乾燥肌にともなう手湿疹

アトピー性皮膚炎の既往がある方では、皮膚のバリア機能がもともと弱く、外からの刺激に敏感なことが多いです。生まれつき皮脂が少ない乾燥肌の方も、乾燥しやすく、ひび割れや湿疹が起きやすいです。

環境

冬場は空気が乾燥し、皮膚の水分が失われやすくなります。暖房機器の使用による乾燥も症状を悪化させます。

    手洗いや手指消毒を頻回に行う職業(医療・介護職)や、シャンプーや漂白剤、洗剤などの化学物質に頻回に触れる特定の職業(清掃業、調理師・飲食業、美容師)では手湿疹が起こりやすいといわれています。

    手湿疹に似た症状を起こす皮膚の病気には、手白癬(手にできる水虫)、乾癬、掌蹠膿疱症、汗疱、疥癬、尋常性疣贅(いわゆるイボ)などがあります。最も頻度が多いものは手白癬といわれています。手白癬は片側のみの症状のことがおおいといわれています。

    症状

    手湿疹の主な症状は手の甲・手のひら・指・指先に起きやすく、片手のこともあれば両手に出現することがあります。最初は皮膚がカサカサとした乾燥で、粉を吹いたり皮がむけやすかったりする症状が出現します。症状が進行していくと、水ぶくれができたり、炎症による赤みやかゆみが出現し、皮膚の厚みが厚くなり硬くなってひび割れが起こります。さらに悪化すると、ひび割れの亀裂が深くなり赤みや出血を伴うあかぎれや、強いかゆみにより掻きむしったり水ぶくれが破れてジュクジュクとしてしまうことがあります。

    深い傷やジュクジュクした状態になると細菌感染を起こしてしまうことがあるため注意が必要です。

    検査

    症状が片手のみの場合や足白癬がある場合では皮膚の一部を採取して顕微鏡検査を行い、手白癬でないかの検査を行うことがあります。

    診断

    医師による問診、視診、上記の検査結果などの診察により診断を行います。

    治療法

    症状に応じて外用薬、内服薬での治療を行います。

    外用薬(塗り薬)

    乾燥している場合では皮膚のバリア機能を回復させるために保湿剤での保湿を行います。白色ワセリンやヘパリン類似物質(ソフト軟膏、クリーム、ローションなど)、角化が強い場合では尿素製剤を使用します。

    炎症や痒みがある場合では、ステロイドの外用薬を使用します。

    外用薬は手になじみやすいクリームを使うことが多いですが、痛みがある場合やジュクジュクしている場合ではクリームでは刺激が強すぎるため、べたつき感はありますが軟膏を使用します。手を洗う度に保湿剤やステロイドは流れ落ちてしまうため、水仕事などで頻回に手を洗う方はこまめに塗る必要があります。

    内服薬(飲み薬)

    かゆみが強い場合では抗ヒスタミン薬の内服を併用をします。

    注意点

    手湿疹の予防と再発を防ぐためには原因を除去する必要がありますが、仕事上の手洗いが避けられない方では、可能な範囲でゴム手袋などをすることで、外部からの刺激から手を保護する必要があります。また、手洗い後はすぐに手の保湿を行い乾燥を防ぐようにしましょう。

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