花粉症ボツリヌストキシン

花粉症ボトックスともいわれます。鼻粘膜には交感神経と副交感神経が分布し、副交感神経終末から分泌されるアセチルコリンは鼻腺に分布する受容体に作用して鼻汁の分泌を促進する働きがあります。ボツリヌストキシンによりアセチルコリンの分泌を抑制することで、鼻汁の分泌を抑える効果が期待できる治療となります。

方法は「鼻腔内滴下法」「ガーゼパッキング法」「鼻腔内注射法」があり、いずれも下鼻甲介へボツリヌストキシンを作用させることで効果を発揮していきます。

ほとんどのクリニックで「鼻腔内滴下法」「ガーゼパッキング法」が行われます。

鼻腔内滴下法、ガーゼパッキング法

鼻腔内滴下法では注射器を使用してボツリヌストキシンを鼻腔内に少し滴下をし、鼻粘膜に浸透させます。ガーゼパッキング法ではガーゼに染みこませたボツリヌストキシンを鼻内に詰め鼻粘膜に浸透させます。

どちらの治療も施術後は10分程安静にし浸透させます。針で刺す治療ではないため、侵襲はほぼなく施術から2週間程効果が持続するといわれています。

鼻腔内注射法

局所麻酔薬を鼻腔内に噴霧した後、下鼻甲介の前部にボツリヌストキシンを注入する治療となります。針を使用する注入となるため痛みと軽い鼻出血を伴いますが施術から8~12週間効果が持続するといわれています。