性感染症とは
代表的な性感染症についての説明は下記となります。
保険診療と自費診療の違い
保険診療は病気の予防やスクリーニング目的（いわゆる健康診断）ではなく、症状への検査・治療や検査結果で異常時の検査と治療です。
日常生活に置き換えていただくとわかりやすいですが、症状がない場合の検査は保険診療で行うことができません。症状はなくても、健康診断（自費診療）で指摘された疾病（高脂血症や高血圧、高尿酸血症など）は保険での治療が可能となります。
性感染症では症状がある場合の検査・治療は保険診療で行うことができます。不安だからという理由で無症状のスクリーニング検査は自費診療となります。パートナーの陽性が判明した際は保険診療での検査・治療が可能です。また、スクリーニング検査で陽性となった性感染症については保険診療での治療が可能となります。
保険診療では性器と咽頭のクラミジアや淋菌の核酸検出法を行うことができなかったり、クラミジア・淋菌とトリコモナス・マイコプラズマジュニタリウムの検査を同時に出せないといった制約があるため、治療により症状が消失した後でも不安がある際は自費診療でのスクリーニング検査を行うことでより安心できるかと思います。
各性感染症の検査と治療
性感染症が疑われる場合、検査を行い何の性感染症に罹患をしているのか診断を行い、治療を進めていきます。性感染症は自然治癒が難しく、早期発見と早期治療が重要となります。
治療後、症状が消失しただけでは病原体が体内からいなくなった状態とはいえず、「治癒確認検査」を行うことで完治した状態かどうかの確認を行うことができます。性感染症は複数の病原体に感染している「混合感染」も多いといわれています。診断がつき治療を行っても他の感染症のため症状が改善しないこともあります。
症状から考えられる性感染症
多くの場合症状から性感染症を絞り込むことはできず、症状から可能性の高い性感染症の検査と治療を行っていきます。
保険診療では症状から原因となる性感染症の検査と治療を行っていきますが、自費診療では項目を絞った上での検査や多くの項目をスクリーニング的に検査するといった検査の選択肢があります。自費では症状がある性感染症だけでなく無症状でも罹患している性感染症の検出も可能となりますが、多くの項目を検査することにより費用が高額となる傾向があります。
郵送検査で陽性と出て近くのクリニックを受診した場合
郵送での性病検査を行った結果が陽性であった場合についてですが、正式な検査結果書類（本人確認ができる）を持参した場合、治療および治癒確認を行うことは可能です。クリニックによっては再度検査を行い、クリニックで行う検査で再度陽性を確認しての治療となる場合もあります。保険での治療を希望する場合については、保険診療を行っているクリニックで診療にあたる医師の判断になるため受診前に事前に確認をしておいた方が確実になります。
性感染症治療で使われる薬の種類
性感染症治療では治療に使用される多くの抗生物質や抗真菌薬、抗原虫薬があります。細菌感染が原因の際は抗生物質、カンジダ（カビの仲間）が原因の際は抗真菌薬、膣トリコモナスが原因の際は抗原虫薬、ヘルペスウイルスが原因の際は抗ウイルス薬が治療に使用されます。原因となる性感染症により使用される薬に違いがあるため、代表的な薬の特徴についてまとめてあります。
ドキシペップ（Doxy-PEP）
性病予防薬といわれているドキシペップはドキシサイクリン200mg（100mg2錠）を性行為のあと72時間以内に内服をする方法です。